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編集部

【自作ゲームフェス2018】座談会 佳作編その2『呪いの画像』

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第2回は純・ノベルゲーム『呪いの画像』

笠井
さて、第2回ということで、次は、佳作の『呪いの画像』について話していこう。

鈴木
見た者は一週間後に死んでしまう『呪いの画像』をめぐるホラーノベルですね。
Akemi
でも他の人に転送すれば生き残れるんですよね!

編集部員紹介

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笠井。編集長。
自他ともに認める鍵っ子にして、ノベルゲームに魅せられた男。「ノベルスフィア」を切り盛りする運営力・技術力を併せ持ち、ノベルゲーム愛の心で編集部を取り仕切る。
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suzuki。編集部員その1。
広く浅く変なものを探しており、現在はノベルゲームの持つ不思議な魅力に興味津々。「ノベルスフィア」ではスクリプトも担当し、構造的な方向からの評価を好む。
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Akemi。編集部員その2。
ノベルスフィア編集部の期待の新人。学生時代にノベルゲームを作っていたと主張している。元・制作者の視点で、作品の隠れた魅力をたくさん発見して紹介したいと思っている。

待ってました! まさに古き良きノベルゲーム!

作品名:
呪いの画像
PLAY:
https://www.freem.ne.jp/win/game/12727
制作者:
オザキショウゴ(Twitter
Akemi
本当の本当にストレートなノベルゲームです! 制作ツールもLiveMaker! 私の知ってる『自作ノベルゲーム』っていうと、こういう感じです! 待ってましたって感じ!

鈴木
はい。古き良きノベルゲーム、と言ってよいでしょう。王道です。
笠井
画面サイズやUIも、懐かしさを感じる作りになっているね。かといって不自由があるわけでもなく、手堅く作られていると思う。
シナリオの分量も、ボリュームはあるが飽きるほど長くはない、いいラインだと思った。

Akemi
suzukiさんがおっしゃってた『王道』ですけど、ホラーの演出も、悪く言えばベタなんですけど……次どうなるかなって半分わかってるんですけど……あ”あ”!みたいな。オチもめっちゃ『ディスイズ ジェイホラー!』って感じでニヤニヤしちゃいました。

鈴木
そうですね。プレイしていて安心感があるというか、全体的に『頑張って作るぞ!』という気概を感じる作品でした。
笠井
こうした作品が今も作られて自作ゲームフェスに投稿されるのは嬉しいことだね。今回は特にノベルゲーム自体が少なかったから、特にそう思う。

古きよきがゆえにもったいない?

鈴木
とはいえ、「古き良き」という特長はそのまま「新鮮味に欠ける」という欠点に繋がります。ストーリーにしても「リング」の映画が1998年ですから、ちょうど20年前になります。もちろん、古い題材の中に新規性を盛り込んでいくことは十分できますが、残念ながらそれは強く感じられませんでした。

Akemi
うーん、グラフィックも、もう少しリッチな感じだと、多くの人に、えっと『モテる』? 作品になったとは思います。見た目で損してる感じ。
大賞や優秀賞とはならなかったのも、そういう部分によるものが大きいですよね。
鈴木
ですね。制作者さんの地力は高いと思うんですが、色々と『もったいない』部分も目立って感じられました。逆に言えば、そのギャップが埋まれば、化ける可能性は大いにあるかなと思います。
笠井
僕は全然こういうノベルゲームも愛しているから楽しめてしまうけれど、その意見は客観的には理解できる。
もしこの作品が一般ウケする方向に向かうんだとしたら、それがどんな作品になるのか、とても気になるな。
逆に、この路線のまま突き進むとしても、どこまで突き抜けられるのか、どちらにせよ期待だなあ。
Akemi
作者のオザキショウゴさんはかなり多数の作品を精力的に公開されてる方なので、次回作、次々回作も楽しみに待てますね!
笠井
作品の面白さはもちろん、作者さんの今後の作品に期待の持てる作品だったね!
鈴木
受賞おめでとうございます!